富士通初V 攻守の要不在も平本が奮闘
「アメフット・ライスボウル、富士通33-24関学大」(3日、東京ド)
社会人代表の富士通が、学生代表の関学大を33-24で破り、初優勝を飾った。エースのQBコービー・キャメロン(24)を負傷で欠きながら、FGを確実に決めて得点を重ね、第4Qに逆転して突き放した。最優秀選手賞には2つのTDを奪った富士通のRBジーノ・ゴードン(26)が選ばれた。
ついに頂点に立った。就任10シーズン目でつかんだ栄冠に、富士通の藤田智ヘッドコーチ(HC)は、「長かった。勝ってホッとした」と日本一の味をかみしめた。
第3Qに相手に2つのTDを奪われリードされたが、第4QにDBアディヤミのインターセプトで流れを変えて、ゴードンの逆転TDにつなげた。「失点することもある。大事なのは自分たちがブレないこと」(同HC)と、強いメンタルで勝利を引き寄せた。
QBキャメロン、さらにDLフリンと攻守の要が不在。それでもQB平本がチームを引っ張った。「不安がなかったといえばウソになる。でも、最後まで自信はあった」と仲間を信じていた。
今季、キャメロンの加入で大きな刺激が注入され、社会人王者、そして日本一へ上り詰めた。平本は「みんな成長したと思う。このチームで何連覇でもしたい」と、“富士通時代”の到来を力強く宣言した。