柔道男子６０キロ級で五輪３大会連続金メダルの実績を誇り、昨年１０月に左膝を手術した野村忠宏（４０）が９日、大阪市内で行われた所属先のミキハウスの新春祝賀会に出席。８月の全日本実業団個人選手権出場の意思を示し、「意地と覚悟、野村の底力を今年見せたい」と、復活を誓った。

　野村は一昨年の８月に右肩を負傷し、同年１１月に手術を受け、昨年７月には左膝も痛めた。現在リハビリ中で、今月末からジョギング程度の運動を開始し、４月ごろの競技復帰を目指している。

　「何十年もかけて磨いてきた技がある。いかに元気な若者をギャフンと言わせられるか」と意気込む一方で、「残りわずかな現役選手としての時間を大切に」と話し、現役引退も視野に入っている様子。「社長からは『東京（五輪）までやれ』と言われるが、リオ五輪とか先は見えない」とも語った。

　２１歳のアトランタ五輪で初めて世界の頂点に立った野村も、先月で４０歳。これまで数々の苦難を不屈の闘志で乗り越えてきた。不惑の決意は実を結ぶか。