白鵬、大鵬超えへガッポリ懸賞50本
「大相撲初場所・初日」(11日、両国国技館)
大鵬を抜いて単独最多33度目の優勝と5連覇を狙う横綱白鵬(29)は、小結栃煌山(27)を突き落としで危なげなく下して順当に白星スタート。鶴竜(29)、日馬富士(30)の2人の横綱も快勝した。稀勢の里(28)、琴奨菊(30)、豪栄道(28)の3大関もそろって勝ち、上位陣は安泰だった。
揺るぎない強さだ。白鵬は右脇をしっかり固めて当たり、引きに乗じて出てくる栃煌山を左へ回りながら突き落とし。過去25勝1敗と圧倒的な相性の良さを誇る相手でも、新年最初の一番ということで緊張感はあったに違いない。「白星スタートでいい弾みがついたんじゃないかと思います」と、ホッとした表情をのぞかせた。
絶対に超えられないといわれた大鵬の優勝回数32回に並び、いよいよ乗り越えようとしている。関心の高さを物語るように結びの一番には上限の50本の懸賞が懸けられた。がっちり両手で受け取り、「ごっつぁんです。みなさんの期待を感じます」と思わずニヤリ。遠藤、逸ノ城らの躍進で大相撲人気が盛り上がってきたが、やはり第一人者の白鵬がきっちり引き締めるからこそファンも納得する。
今場所14勝以上すれば、魁皇(現浅香山親方)、千代の富士(現九重親方)、北の湖に次いで史上4人目となる幕内800勝を達成する。メモリアル白星に到達するころには、V33を手中にしているはず。頂点を極めようとする白鵬の土俵から目が離せない。