伊藤ジュニアV“ミウミマ”対決制した
「卓球全日本選手権」(15日、東京体育館)
ジュニアの部・女子シングルスは、昨年世界ツアー・グランドファイナルの女子ダブルスでペアを組み優勝した14歳コンビの“ミウミマ”こと平野美宇(エリートアカデミー)と伊藤美誠(スターツ)が準決勝で対戦し、伊藤が3-2で制した。伊藤は決勝も勝ち、初優勝を果たした。混合ダブルスは石川佳純(21)=全農、吉村真晴(21)=愛工大=組が初優勝した。
世界大会でも優勝するなど成長著しい仲良しペアが、この日はネットを挟んで向かい合った。「表情を見れば不安かどうかわかる」とお互いが話す、手の内を知り尽くした戦いは一進一退の攻防となった。
伊藤が「何度も負けそうになって苦しかった」と振り返るように、2-2で迎えた最終ゲームは、自身が決めれば平野が決めるという意地の張り合いでジュースに突入。最後は伊藤が振り切り、こぶしを握りしめた。
準決勝後、悔し涙を流す平野の姿を見た伊藤は、「あの涙を見て、美宇ちゃんの分も頑張らなきゃ」と決勝に臨んだ。相棒への思いも乗せてストレート勝ち。初の頂点に「すごくうれしい」と満面の笑みを浮かべた。
16日の一般の部・ダブルス5回戦では再び平野とペアを組み、前年度王者の石川組と対戦する。「石川さんペアの動画を見て研究してきた。少しでも穴はあるから、そこを攻めたい」と伊藤。ライバルとしても切磋琢磨(せっさたくま)する相棒とともに、卓球界を席巻する。