葛西我慢の9位 足りない爆発力
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯」(30日、ビリンゲン)
葛西紀明(42)=土屋ホーム=は137・5メートル、135・5メートルの245・9点で9位に終わった。1回目に最長不倒の147・5メートルを飛んだカミル・ストッホ(ポーランド)が今季2勝目を挙げ、通算15勝とした。竹内択(北野建設)は22位、伊東大貴(雪印メグミルク)は25位。
表彰台が近いようで遠い。2回目の飛躍。上位がHS前後の大ジャンプで観衆を沸かせる中、1回目に4位につけた葛西はK点を5・5メートル越えただけだった。「風が味方しないとなかなか…」。条件に恵まれなかった面もあるが、3位と15・9点差の9位に表情はさえなかった。
百戦錬磨の葛西も今は我慢の時期だ。これで6戦続けて表彰台を逃した。その間は全て10位以内と成績は安定しているものの、いまひとつ爆発力を欠いている。第13戦までは9試合に出場して4度3位以内に入ったことを考えれば、満足にはほど遠いだろう。
ただ、本人は「そんなに(状態は)変わらない。風さえ当たれば、表彰台に上がれるくらいの調子はある」と言う。タイミングの遅れを気にしていた踏み切りについても「いつか合うだろう」と開き直っており、「うまくかみ合えばいける」と言葉に力を込めた。