パナソニック23人全員ラグビーで連覇
「ラグビートップリーグ・プレーオフ決勝、パナソニック30-12ヤマハ」(1日、秩父宮)
パナソニックがヤマハ発動機を30-12で下し、2連覇を達成した。優勝は前身の三洋電機時代を含め通算3度目。MVPにはパナソニックのWTB山田章仁(29)が選ばれた。トップリーグと大学の上位が参加する日本選手権は8日に始まり、パナソニックとヤマハ発動機は22日の準決勝から登場する。
2連覇が決まると、パナソニックの選手たちは泣きながら抱き合い、人さし指を天に突き上げた。
プレーオフ進出が決まった後の第2ステージ最終戦でヤマハ発動機に敗れていた。雪辱を期し、前半は23-12とリードして折り返した。「相手が1人多いときでも、スクラムで耐えて自信が出た。焦らず相手に合わせられた」と主将のフッカー堀江。後半は全員が体を張った鉄壁のディフェンスを見せ、0に抑えた。
司令塔のSOバーンズらが腰を痛めて負傷交代するなど、控え8人を含めて23人全員の起用を余儀なくされたが、チームの和は乱れなかった。ディーンズ監督は「全員を使う厳しい試合だったが、固い友情でディフェンスができた」とご満悦。堀江も「交代しても何も心配はなかった。誰が出ても大丈夫」と、層の厚さに絶対の自信があった。
「キャプテンだけど、ただのプレーヤー」とうそぶく堀江だが、年下の選手や試合に出ていない選手とも積極的にコミュニケーションを取るなど、ピッチ外でもチームをけん引してきた。2連覇を果たし、「昨年に比べて今年は重圧があった分、非常にうれしい」と胸をなで下ろした。
昨季は日本選手権と合わせて2冠。自身は首の状態が思わしくないため出場しないが、頼れるキャプテンは日本選手権でもチームを鼓舞する。