藤村、単複2冠「1球1球集中した」
「デイリー後援・大阪国際招待卓球」(15日、ボディメーカーコロシアム)
各部門の男女シングルス決勝が行われ、男子は藤村友也(20)愛知・愛知工大=が緒方遼太郎(日卓協・帝京/JOCEA)を3-2で下して初優勝し、前日のダブルスに続いて2冠に輝いた。女子は姚俊羽(23)=静岡・アスモ=が大森玲奈(岐阜・十六銀行)に3-1で勝利して初優勝を飾った。
頂点に上り詰めた藤村は緊張を解き放つように息を吐き出し、小さく拳を握った。0-2からの逆転でシングルス初優勝。前日に連覇を達成したダブルスと合わせて単複2冠に輝いた。「自信はなかった。悔いの残らないように1球1球集中した結果です」。王者は控えめにはにかんだ。
小学1年から卓球を始めた。大阪国際招待には小学4年から毎年出場しているが、単ではジュニア時代も含め最高は2位。「今回も2位なんじゃないかと頭をよぎった」が、苦い記憶を振り払った。
徳島県出身で、高校進学と同時に親元を離れ愛工大名電高へ卓球留学。応援に駆け付けた両親へ最高の親孝行となった。「全日本でも上位に行けるよう技術を磨いていきたい」。ようやく手にした栄冠を、飛躍の足掛かりとする。