帝京大惜敗…後半だけなら19-17
「ラグビー日本選手権・準々決勝、東芝38-24帝京大」(15日、秩父宮)
準々決勝2試合が行われ、大学選手権6連覇の帝京大は、トップリーグ(TL)3位の東芝に24-38で敗れ、1回戦のNEC戦に続く、TL勢連破はならなかった。サントリーは、TL3位の神戸製鋼を22-10で下した。22日の準決勝(花園)は、ヤマハ発動機-東芝、パナソニック-サントリーの対戦となる。
本気で勝ちにいっていたからこそ、悔し涙があふれた。史上初のTL勢連破に挑んだ帝京大だったが、後半の追い上げも及ばず敗戦。ここまで快進撃をけん引してきた流(ながれ)主将は「悔しい思いでいっぱい。先週(NEC戦)とは違う圧力はあったが、自分たちの精度を突き詰めていれば違う結果になっていたと思う」と、唇をかみしめた。
ただ、大健闘といっていい戦いだった。岩出監督が「選手が前回ほど確信を持てていなかった」と振り返った前半は受け身にまわり、5-21で折り返した。しかし、接点ではほぼ競り負けず、「いける感触があった。ハーフタイムに『面白い展開になってきた』と話していた」と流主将。後半半ばからは、東芝を圧倒する場面をつくり、3トライを奪取。後半だけの得点なら19-17でトップリーグ4強の東芝を上回った。
大学選手権6連覇に加え、TL撃破という新たな可能性を示したシーズンが終了。岩出監督は試合後の会見で、早くも新主将をHO坂手と発表した上で「毎年、前のチームに追いつけ追い越せでやっているから今はこのチームが最強。でも来年は(新チームに)抜かれることになる」と、さらなる進化に自信をにじませた。学生最強チームの挑戦は、まだまだ終わらない。