沙羅3連勝!世界選手権へ勢いついた
「ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子」(15日、リュプノ)
個人総合2位の高梨沙羅(18)=クラレ=は88・5メートル、89・5メートルを飛び、88メートル、87・5メートルをマークした同首位のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)と244・9点の同点で優勝を分け合った。高梨は3連勝で今季5勝目を挙げ、通算29勝目。イラシュコも今季5勝目で通算10勝とした。個人総合得点はイラシュコが962点、高梨は873点となり、W杯総合女王決定は3月の最終戦に持ち越された。
W杯個人総合3連覇は厳しくなったが、世界選手権へ勢いのつく勝利となった。高梨は2回目に最長不倒の89・5メートルを飛んで連勝を3に伸ばした。イラシュコと優勝を分け合ったものの、勝負強さが光った。「まさか1位になれるとは思わなかったので驚いた」と顔をほころばせた。
終盤戦にきて飛躍への手応えが増している。「少しずついいジャンプになってきている」と振り返ったように、この日も2回の好飛躍をそろえた。「個人総合のことはあまり考えていなかった」と言うが、望みをつなぐには優勝が必要だった。
W杯最終戦は優勝しても、イラシュコの結果次第で3季連続の総合女王は消える。それでも「今は自分のジャンプを良くすることだけを考えている」と、個人初制覇を目指す18日開幕の世界選手権へ決意を新たにした。