錦織4強 世界ランク4位へあと1つ

 「テニス・メキシコ・オープン」(26日、アカプルコ)

 男子シングルス準々決勝で世界ランキング5位の第1シード、錦織圭(25)=日清食品=が世界33位で第5シードのアレクサンドル・ドルゴポロフ(26)=ウクライナ=に6-4、6-4で勝ち、ベスト4入りした。第1セットの4-4の第9ゲームをブレークして流れをつかみ、第2セットも主導権を渡さなかった。27日(日本時間28日)の準決勝で世界15位の第4シード、ケビン・アンダーソン(28)=南アフリカ=と対戦する。

 錦織が親友でもあるドルゴポロフに快勝し、日本選手単独最多となるツアー9勝目にまた一歩前進した。試合が始まった午後5時すぎの気温は29度。夜に行われたこれまでの2試合とは一転し、ウエアを何枚も交換する汗だくの消耗戦となったが、「お互いにいいテニスができた」と充実感を漂わせた。

 第2サーブでのポイント獲得率が勝敗を分けた。卓越したリターン能力で、相手の第2サーブを50%の確率で得点につなげた。自身のサービスゲームでも高くはねるスピンサーブを深く打ち込んで効果的な返球を許さず、第2サーブの得点率は77%に達した。

 世界ランキング3位のアンディ・マリー(英国)がドバイ選手権の準々決勝で敗れたため、決勝に進めば自己最高の4位浮上が決まる。優勝すれば3位の可能性もある。

 「(ランキングは)考えていない。あまり上がりたくないので」と苦笑いした後に「1年を戦い切った上での結果だと思う」と表情を引き締めた。シーズン途中の順位に一喜一憂せず、今は目の前の戦いに集中する。

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