エース錦織2勝目挙げるも日本8強逃す
「男子テニス国別対抗戦・デ杯ワールドグループ」(8日、バンクーバー)
シングルス2試合が行われ、日本は錦織圭(25)=日清食品=がミロシュ・ラオニッチをフルセットで制し、6日のシングルスに続いて2勝目を挙げたものの、添田豪(GODAITC)が最終戦でバセク・ポシュピシルにストレート負けし、通算2勝3敗で敗れた。日本は昨年に続くベスト8入りを逃し、ワールドグループ残留が懸かる9月の入れ替え戦に回った。カナダは7月の準々決勝でベルギーと当たる。
25歳の錦織が24歳のラオニッチとのエース対決を制した。日本は敗れたものの、大黒柱がシングルスで意地の2勝を挙げた。
時速220キロを超す高速サーブをはね返し、3時間5分のフルセットの激戦をものにすると植田監督と抱き合って喜んだ。「リターンを返すのは大変だったが、最後は集中力を高めて攻撃的にいくことができた」と笑った。
同世代の2人は昨年だけで4度、今季も2度目の対戦で互いを知り尽くしている。錦織は29本のサービスエースを受けながらも、落ち着いたプレーを展開した。
ブレークチャンスでは前めにポジションを取り、果敢に相手の第2サーブを狙った。第2セットの第8ゲームはバックのリターンを決めて奪い、第3セットの第5ゲームはフォアハンドでブレークに成功した。
第5セットでも勝負強さを発揮した。4-4の第9ゲームで相手のサーブが乱れ、30-40からダブルフォールトでブレーク。攻めの姿勢を忘れず、日本が2勝目をもぎとった。
だが最後を託された添田が敗れた。植田監督は「8強のチームはシングルスで世界50位以内が2人、ダブルスもトップ10がいる」と、選手層に差があることを認めた。