尾道8強狙う!花園で起こした旋風再び
尾道が、30日に開幕する第16回全国高校選抜ラグビーフットボール大会(埼玉・熊谷ラグビー場)に出場する。第94回全国高校ラグビー大会で広島勢として戦後初の4強入りと大躍進。3年生25人が引退して1、2年生の新チームは、先輩たちが残した輝かしい功績に追いつけ追い越せと、選抜大会に向けて汗を流している。
尾道を率いて12年。梅本衛監督(52)が叫ぶ。「声を出せ!!」、「低い姿勢!!」-。大きな声にフィフティーンは応える。グラウンドは熱気であふれている。
8年連続9回目の出場となった第94回全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)で、旋風を巻き起こした。しかし、花園を最後に3年生が引退。2年生11人、1年生26人の新チームで先輩たちの功績に負けじとスタートした。旧チームから6人の登録メンバーが残ったとはいえ、花園4強のチームと同じ力ではない。
選抜大会の広島県予選では他を圧倒する強さで中国大会出場を決めた。しかし、中国大会決勝では、岩見智翠館(島根)に38点差で敗れた。指揮官は「なぜ勝てなかったのか、どうやったら自分で克服できるのかを一人一人が考えなくては。ただ、個人競技ではない。集団として勝てるチームになることが必要」と冷静に分析した。
旧チームはHO山川遼人主将がチームをまとめていたが、現チームは主将がいない。各ポジションにリーダーを置きチーム力を高めている。梅本監督は「リーダーの姿を見てやる気になる生徒が1人、2人と出てくれば」と相乗効果を期待する。
選抜大会ではベスト8が過去最高。リーダーの一人、SO山根雄矢(2年)は「体を張ったラグビーで、グループステージ突破(8強入り)を目指します」と目標を口にした。