小野塚、種目別初V 日本勢は愛子以来
「フリースタイルスキーW杯」(12日、ティーニュ)
ハーフパイプ(HP)最終戦の決勝が行われ、女子でソチ五輪銅メダリストの小野塚彩那(26)=石打丸山ク=が90・40点で2位に入り、全3戦のポイントで争うW杯種目別で初優勝した。フリースタイルスキーで日本勢の種目別優勝は、07~08年シーズンに女子モーグルを制した上村愛子以来。キャシー・シャープ(カナダ)が93・80点で最終戦を制した。
今季磨き上げた高難度の技で宙に舞った。小野塚は持ち前の跳躍の高さに加え、多彩な演技構成で悲願を達成。種目別優勝でクリスタルトロフィーを掲げ「五輪と同じくらいうれしい」と、表彰台で涙を浮かべた。
決勝の1回目で90・40点をマーク。ほぼ完璧な演技だったシャープに2回目で抜かれたが、新技も入れた構成で滑りきり「自分なりにいいものを残せた」と納得の表情だった。
アルペンから転向した小野塚の強みは滑走技術とスキー操作の巧みさにある。今季はトップ選手が居並ぶ「冬季Xゲーム」のスーパーパイプでも2位となった。
HPが初実施されたソチ五輪で銅メダル。新種目で輝く158センチのエースは18年平昌(ピョンチャン)五輪を見据え、「今後も有言実行でいきたい」とほほ笑んだ。