錦織、熱戦制し16強「素直にうれしい」
「テニス・BNPパリバオープン」(16日、インディアンウェルズ)
男子シングルス3回戦で世界ランク5位の錦織圭(25)=日清食品=は同31位のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)に逆転勝ちし、この大会で自身初となるベスト16入りを果たした。18日(日本時間19日)の4回戦では世界12位のフェリシアノ・ロペス(スペイン)と対戦する。
錦織が2時間15分の熱戦を制した。男子では四大大会に次いで格付けが高いマスターズ大会の今季初戦で順当に16強入り。元世界ランク7位で31歳のベルダスコに逆転勝ちすると「素直にうれしい」と笑みを浮かべた。
第1サーブの確率は52%にとどまった。サーブを武器にする相手は71%を入れ、錦織は後手に回った。第1セットはタイブレークの末に落とした。
そこから「気持ちを切り替えた」と得意のストローク戦に持ち込んだ。第2セットは6-1と圧倒。「自分のするべきことが分かった。これを続けようと思った」と、最終セットも主導権を手放さずに押し切った。
この大会では昨年まで通算2勝6敗と苦しみ、2度の3回戦進出が最高だった。「ボールが重く感じるのと、コートはバウンドが高くはねる」と、大会使用球とコートの特性への対応を課題に挙げている。
苦手としてきた舞台で過去2戦2敗だった難敵を破った。「自分のしたいテニスをやるのではなく、プレースタイルを変える柔軟性が出てきた」と、また進化を証明した。