神宮球場建て替え 22年末までに完成
東京・明治神宮外苑地区の神宮球場と秩父宮ラグビー場が2025年度末までに、場所を交換して建て替えられる見通しとなったことが1日、分かった。東京都が1日、地権者の宗教法人明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、民間企業などと、街づくりで連携・協力するとした覚書を締結し、再開発の整備イメージを公表。20年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場と合わせ、スポーツの聖地が大きく生まれ変わる。
整備の対象は、新国立競技場南側の17ヘクタール。関係者によると、構想では東京五輪までにラグビー場を解体して大会中は駐車場などとして利用。大会後の22年度末までに明治神宮が新球場を建てる。その後、現在の神宮球場を取り壊し、JSCがラグビー場を建設する。
プロ野球は新旧の球場で開催し、ラグビーは新国立競技場を使うことで競技日程への影響を抑える。また、テニスコートや室内野球場などを集約したスポーツ関連施設や民間オフィス・商業施設が入居する高層ビルも建てる。
神宮球場は1926年に完成し、34年にはベーブ・ルースら米大リーグ選抜との日米野球も開かれた。現在はプロ野球ヤクルトの本拠地で、東京六大学野球も開催されている。
秩父宮ラグビー場は47年の完成。89年には日本代表が強豪スコットランドを相手に歴史的勝利を挙げるなど、名勝負の舞台となった。
舛添要一都知事は「五輪終了後、直ちに開発計画を前に進めたい。神宮外苑地区が生まれ変わる第一歩を踏めた」と話した。