「男子テニス、バルセロナオープン・準々決勝」（２４日、バルセロナ）

　２連覇を狙う世界ランキング５位で第１シードの錦織圭（２５）＝日清食品＝は準々決勝で、世界１６位で第７シードのロベルト・バウティスタ（２７）＝スペイン＝を６－２、３－６、６－１で下し、準決勝進出を決めた。準決勝ではマルティン・クリザン（スロバキア）とトミー・ロブレド（スペイン）の勝者と顔を合わせる。

　地元の声援を受けたバウティスタを退けると、錦織は何度も右の拳を握りしめた。昨年の２回戦での対戦と同じく、フルセットまでもつれた接戦でクレー巧者を倒し「すごい試合だった」と喜びをかみしめた。

　第１セットはストローク戦で圧倒し、一方的だった。だが第２セットは息を吹き返した相手の鋭い打球に苦しんだ。自らのショットの精度が落ちたこともあってこのセットを失った。

　勝利の鍵となったのは第３セットの第４ゲームだった。長いラリーを強打でものにし、角度をつけたショットでポイントを奪うなど、相手のサービスゲームをブレーク。その後は１ポイントも許さずに３ゲームを連取した。

　昨季はフルセットになったときの勝率が９割近かった。競り合いでの強さをこの日も発揮して「最後は集中できた」と気持ち良さそうだった。