JT越川、次は3冠!初Vに満足しない

 バレーボールの2014/15Vプレミアリーグ男子で優勝したJTサンダーズの優勝祝賀会がこのほど、広島市内のホテルで行われた。創部84年目でリーグ戦初優勝の祝賀会では、ベセリン・ブコビッチ監督(60)をはじめ選手、関係者が出席。OBや地元政財界から祝福を受けた。越川優主将(29)はリーグ連覇はもちろん3冠達成を目標に掲げた。

 ホテルの大広間には、約400人が集まった。JTの選手たちが、壇上に姿を見せると大きな拍手が送られた。創部84年目、前身の日本リーグ時代から48度目の挑戦でリーグ戦初優勝の熱気は、1カ月以上が過ぎても冷めることはなかった。

 来賓のあいさつに立った湯崎英彦県知事は「県民も大きな喜びに包まれている」と、祝辞を述べた。重野陽一広島県バレーボール協会会長は「第1セットで41-39という歴史に残る戦いで、全員がつないで初優勝を遂げてくれました。ありがとう」と、感謝の言葉を送った。

 4月5日、東京体育館で行われた決勝戦のサントリーとの一戦。第1セットはまさに一進一退の攻防で41-39という驚異のスコアで奪取。第2、3セットは、その勢いで連取して悲願のリーグ戦初優勝を達成した。

 1931年創部し、72年のミュンヘン五輪金メダリスト・猫田勝敏(故人)を生むなど、数々の名選手が育った歴史あるチーム。リーグでは唯一2部降格のない強豪でありながらリーグ優勝とは無縁だった。湯崎知事が「数々のカップ戦で優勝されていたので、当然優勝しているだろうと思い込んでいた」というほどで、不思議な歴史に終止符を打った。

 就任2年目のブコビッチ監督は「このチームの選手、スタッフ、JTの関係者のみなさんで勝ち取った優勝。広島では満員になるほどのファンの熱いサポートに恩返しができることができました」と、喜びを口にした。同時に「JTの歴史の始まり」ともいった。

 3冠を狙った黒鷲旗では、準々決勝で敗退。移籍2年目で栄冠を勝ち取った越川主将は「私たちの試練だと思います。この優勝に満足することなく、天皇杯、プレミアリーグ連覇、そして黒鷲旗と3冠を達成したい」と宣言。常勝軍団として全国のバレー界を支えていく覚悟を示した。

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