錦織8強も反省「集中力途切れかけた」
「イタリア国際」(14日、ローマ)
男子シングルス3回戦で世界ランク6位の第5シード、錦織圭(25)=日清食品=は同34位のビクトル・トロイツキ(セルビア)に6-4、6-3で勝ち、ベスト8入りした。準々決勝では、過去の対戦成績で2勝3敗とリードされている世界ランク1位の第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦。
4度のジュースの末、トロイツキのバックハンドが外れて勝利が決まっても、コート上で錦織が喜ぶ様子はなかった。「感覚が良くなっている」と強調したものの、持ち味のストロークの調子には、まだむらがあるのは明らかだった。
第1セット、初めてブレークに成功して5-3としながら直後のサービスゲームを落とし、一気に押し切ることができなかった。第2セットでも3-0から3-3に戻される不安定さ。「集中力が途切れかけた部分も多かった」と反省した。
それでも前日の初戦より持ち前の攻撃的なテニスを展開した。さまざまなショットや戦術を駆使し、勝負どころで踏ん張った。ベスト4入りした前週のマドリード・オープンに続くツアーの格付けが高いマスターズ大会で、万全でなくても格下に勝つところが、世界トップ10の実力者たるゆえんだ。
連戦で「体と相談しながら今週は頑張っていくしかない」と言う。24日には全仏オープンが始まる。厳しい日程の中、25歳の日本のエースは頂点を目指して奮闘している。