錦織惨敗も「いい形で全仏に入れる」
「テニス・イタリア国際」(15日、ローマ)
男子シングルス準々決勝で世界ランキング6位の錦織圭(25)=日清食品=は、世界1位のノバク・ジョコビッチ(27)=セルビア=に3-6、6-3、1-6で負け、ベスト4を逃した。ジョコビッチとの対戦成績は2勝4敗となった。
第3セットの第4ゲーム。終盤になってギアを上げた世界1位のジョコビッチに、錦織は「彼のミスが減ったので、それが一番プレッシャーになった」と脅威を感じた。30-30からショットの失敗が続きブレークを許して1-3になると、その後は1ゲームも取れずに屈した。
浮き沈みの激しい試合だった。錦織は第1セットで「なかなか攻めに入れない」という展開でミスを連発。鋭いサーブを受けて得意のリターンも決められず、このセットを落とした。
第2セットは「少し吹っ切れた。思い切り臆することなく打っていけた」といい、ストロークが力強さを増して五分に戻した。それでも、第3セットで第1サーブ成功時は全てポイントを取るなど高い精度を誇る相手を止められなかった。
ただ、体調の差が明白な中で、この日の内容は健闘と言える。本人も「良かったところもあった」と収穫を口にし、「初めていい形で全仏に入れる」と24日開幕の全仏オープンを見据えた。