川内、陸連の方針転換にもの申した
「陸上・埼玉県選手権」(6日、熊谷スポーツ文化公園)
陸上の“最強市民ランナー”川内優輝(28)=埼玉県庁=が6日、埼玉県内で大会出場後に取材に応じ、日本陸上連盟が先月、マラソンのリオデジャネイロ五輪代表選考でナショナルチーム(NT)メンバーから優先的に選ぶとしてきたこれまでの原則を撤廃したことに、もの申した。
撤廃について陸連から選手側への連絡はなく、川内自身も「報道で知った」という。川内は昨年NTで活動し、仁川アジア大会で銅メダルを獲得。今年のNT入りも有力だが「(方針を)コロコロ変えるのはどうか。リオで失敗して、東京に向けてというのなら分かるけど」と憂い、「優遇がないと辞退する選手はいっぱい出てくると思う。実業団の選手なら(NT合宿の行われる)国内じゃなく、サンモリッツ(スイス)やボルダー(米国)で高地合宿したいだろうし、自分も(NT合宿があると)個人の合宿が組めなくなる。無理してでも(NTに)入りたい理由はなくなる」と分析した。
陸連は科学的なサポートを充実させるなどでNTの充実を図る方針だが、川内は「それは個人でもできなくはない」と、疑問符を付けた。近日中にもメンバー入りの打診が来る予定だが、態度を保留した。