浅田真央が特別強化指定選手に復帰
日本スケート連盟は19日、都内で理事会を開催し、GPシリーズ中国杯(11月・北京)、NHK杯(同月・長野)参戦が決まったフィギュアスケート元世界女王の浅田真央(24)=中京大=の特別強化選手復帰を承認した。同連盟の規定により、GP2戦出場選手は、特別強化選手となるため。
理事会後、報道陣に対応した小林芳子フィギュア強化部長は、国際スケート連盟(ISU)にエントリー選手リストを提出する期限だった5月28日の前に、真央サイドと話し合いの場をもったことを明かし、「(GP参戦は)彼女から意志があった」と、説明した。
また、来季からのルール変更で、真央が武器とするトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の回転不足の場合の基礎点が6・0点から5・9点に引き下げられたことについて、同強化部長は「残念?そうですね」と、懸念を示した。
トリプルアクセルは、今年3月の世界選手権で優勝したトゥクタミシェワ(ロシア)が真央以来、史上6人目の成功者となった。日本でも全日本選手権で3位に入った樋口新葉(日本橋女学館中)らが将来的な挑戦を視野に入れている。かつての男子の4回転のように、これからトリプルアクセルへ挑戦する選手が増えてきそうな流れに、冷や水を浴びせるようなルール変更となった。
小林強化部長は「トリプルアクセルを特別と思わずトライしている選手は多くなってきている。ただ、そういう意味では、ISUの位置づけにしっかりとついていかないといけない。戦略を考えないと」と、対策の必要性を口にした。