16歳の“怪物”ハキーム、桐生超えた
「陸上・日本選手権」(26日、デンカビッグスワンスタジアム)
世界選手権(8月・北京)の代表選考会を兼ねた大会が開幕し、男子200メートル予選で、ガーナ人の父を持つ高校2年生のサニブラウン・アブデル・ハキーム(16)=城西大城西高=が日本高校歴代2位の20秒56(追い風1・4メートル)で予選3組2位に入り、全体4位で27日の決勝に進出した。
高校陸上界で“怪物”と称されるハキームが、うわさに違わぬ実力を見せつけた。スタートからロンドン五輪代表の飯塚に食らいつくと、後半もトップ選手に引けをとらない伸びを見せて2位を死守。全体の4位で決勝進出を決めた。
20秒56は、高校2年生としては桐生祥秀(現東洋大)の20秒70を上回る歴代最高。3年生を含めた日本高校記録でも、桐生の20秒41に次ぐ歴代2位の好記録だ。それでも「もっとタイムは出せた」と、涼しい顔で振り返った。
日本陸連が定める20年東京五輪での活躍が期待される「ダイヤモンドアスリート」にも認定されている“東京の星”。決勝に向け「いい記録を出したい。頑張って表彰台に乗れたら」と拳を握った。