イケメン藤光、金箔貼って有言実行V
「陸上・日本選手権」(27日、デンカビッグスワンスタジアム)
男子200メートルは、俳優・速水もこみち似の“イケメン・スプリンター”藤光謙司(29)=ゼンリン=が20秒32(追い風0・8メートル)の自己ベストで5年ぶり2度目の優勝を飾り、個人種目では6年ぶりとなる世界選手権代表を決めた。
金箔(きんぱく)シールを体のあちこちに貼って決勝に臨んだ藤光が、有言実行の優勝を果たした。「金をつけて金(メダル)を取れなかったら格好悪い。縁起をかついでつけた金のシールで勝てて正直ホッとしています」。前日の予選では右上腕部と左手首の2カ所だけだったが、この日は右足首にも金箔を貼り付けてパワーアップ。ライバルの高瀬(富士通)らを蹴散らした。
闘志に火が付いたのは、1カ月前の東日本実業団だった。そこで高瀬に世界選手権派遣設定記録を突破する日本歴代2位の20秒14を出され、「前半から思い切っていかないとタイムを出せない」と思い知らされた。教訓を生かし、この日は前半の100メートルで早くもトップに立ち、後半の100メートルもそのまま押し切った。 リレーでは13年のモスクワ世界選手権でも日の丸のユニホームを身に着けているが、個人種目での世界選手権出場は09年のベルリン大会以来6年ぶり。「ここ数年、代表はリレーばかりで悔しい思いをしてきた。せっかくもらったチャンスを生かし、本番ではファイナル(決勝)を狙いたい」と藤光。夏の北京の舞台で金箔のように光り輝く。