新国立問題見通し立たぬまま…あと5年
2020年東京五輪まで24日で、あと5年となった。東京での開催は1964年以来56年ぶり2度目で、アジア初の同一都市による複数回開催となる。13年9月の招致決定から計画の修正を経て、各プロセスは具体的な動きに移りつつある。
現状で大きな問題はメーンスタジアムとなる新国立競技場だ。今年に入り、招致前の12年11月に決定したイラク人建築家のザハ・ハディド氏のデザインでは2520億円という多額の総工費が掛かることが明らかになり、批判が噴出。安倍晋三首相は今月17日に計画を白紙にして見直すことを表明した。新計画は9月にも発表され、来年1、2月の着工を目指しているが、見通しは立っていない。
開催国による追加提案競技・種目の選定は6月の1次審査を経て野球・ソフトボール、空手、スカッシュ、サーフィン、武術太極拳、ボウリング、ローラースポーツ、スポーツクライミングの8種目まで絞られている。
8月7、8日に競技団体へのヒアリングが行われ、組織委員会は9月末までに国際オリンピック委員会に提案する競技を決定する。最有力候補は日本国内で高い人気を誇る野球・ソフトボール。ただ、選手数の多さ、ドーピング問題、米メジャーリーガーの不参加と課題も多く、予断は許されない状況だ。