シンクロ団体も銅 選手8人歓喜の涙

 「水泳世界選手権」(27日、カザニ)

 シンクロナイズドスイミングのチーム・テクニカルルーティン(TR)決勝で、予選4位の日本(乾、三井、中村、箱山、吉田、中牧、丸茂、小俣)が92・4133点で銅メダルを獲得した。シンクロで4大会ぶりの日本のメダルは、これで銅二つとなった。

 12カ国の最後に演技を終え、祈るような表情の8人が並んで結果を待った。「3」の順位が表示された瞬間、歓喜の涙が広がった。チームTRで日本がライバルのウクライナを抑えて表彰台に。両手を高々と掲げた井村ヘッドコーチは「最後まで泳ぎ切ったのはたくさん練習してきたから」と目尻を下げた。

 祭りばやしのような威勢のいい曲に乗り、選手が躍動した。圧巻は倒立の姿勢で水面を脚で激しくたたく技が続いたクライマックス。海外勢に見劣りしない、すらりとした脚で力強くしぶきを上げ万雷の拍手を浴びた。

 井村氏は低迷期の日本を「体が丸くて絞れていなかった」と指摘。特に脚は「先のとがった鉛筆みたいにしなさい」と見栄えのいい形にこだわった。新体操の指導者から助言を受け、つま先立ちでバーベルを持つなどして鍛えた。箱山は「鋭い脚になった」と誇らしげに語る。

 箱山は「言葉で表せない感情。本当にうれしかった」と涙が止まらず、主将の乾は「うれしい思いをチームのみんなで味わうことができた」と笑った。

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