夏の錦織が白星発進 復帰戦で苦戦
「男子テニス シティ・オープン第2日」(4日、米ワシントン)
男子シングルスで世界ランキング5位の第2シード、錦織圭(25)=日清食品=は初戦の2回戦で同95位のジェームズ・ダックワース(23)=オーストラリア=に6-7、6-1、6-4で勝って3回戦に進んだ。錦織は左脚のけがで2回戦棄権となったウィンブルドン選手権以来の実戦。世界102位の添田豪(GODAITC)は同32位で第13シードのサム・クエリー(米国)に3-6、7-5、4-6で敗れた。
錦織が苦しみながらも夏の戦いのスタートを切った。初対戦だったダックワースに2時間19分で逆転勝利。「(内容は)まだまだだけど、勝つことが一番大事。もつれても最後までいいプレーができたのは評価ができる」と及第点を与えた。
相手に強烈なサーブやネットプレーで重圧をかけられた。試合勘が戻っていなかったこともあり、第1セットのタイブレークは大接戦の末に8-10で失った。
それでも「1セットを取られても冷静に対処しようと思っていた」と、崩れなかった。第2セット以降は相手のミスが目立ってきたのに対し、自身はフォアのショットを決める場面も増えた。残りの2セットは一度もブレークを許さず、地力の差を示した。
昨年準優勝した全米オープンに向けた夏のハードコートの戦いが再び始まった。日本のエースのスピードと技術、精神面の強さが生きる得意の舞台だ。「次はプレッシャーも抜けて、試合勘も戻ってくると思う」と自らへの期待感をのぞかせた。