錦織4強 世界屈指の速さ手玉に取った

 「テニス・シティ・オープン」(7日、ワシントン)

 男子シングルス準々決勝で世界ランキング5位の第2シード、錦織圭(25)=日清食品=は世界62位のサミュエル・グロート(オーストラリア)に6-4、6-4で快勝し、この大会で初の4強入りを決めた。準決勝はマリン・チリッチ(クロアチア)との顔合わせ。

 世界屈指の高速サーブを受けた錦織は「コースが読めないのも何本かあった。今までで一番速いかもしれない」と感じた。それでも抜群のリターンと冷静な試合運びでストレート勝ち。「うまく試合を支配できた」と、大会初の4強進出を喜んだ。

 時速235キロを超えるエースを決められても気落ちせず、第2サーブを狙った。「(第2サーブの)リターンで攻めることができ、相手も重圧を感じたと思う」と話す。前に出てきたグロートの足元を狙うショットや頭上を越えるロブで手玉に取った。

 自らのサーブでも駆け引きで上回った。第2セットの第8ゲームでは立つ位置をずらして的を絞らせず「相手も疲れていると考えられない時がある。精神的にも揺さぶることができた」と胸を張った。

 今大会は4月に2連覇したバルセロナ・オープンや、過去2度優勝の楽天ジャパン・オープンと同格に当たる。このレベルでは悠々と4強入りできる、世界5位の実力を見せつけた。

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