FIBAが日本協会の制裁解除を決定
国際バスケットボール連盟(FIBA)は9日、都内でセントラルボード(中央理事会)を開催し、無期限の資格停止処分を課していた日本バスケットボール協会への制裁を解除することを決定した。これにより男女の日本代表は、16年リオデジャネイロ五輪予選(女子29日開幕・中国、武漢、男子9月23日開幕・中国、長沙)に出場が可能となった。
5月から協会会長に就任した川淵三郎会長は「とりあえず本日、制裁が完全に解除されました。国際連盟のムラトーレ会長が『拍手で承認しよう』と言ってくれて、意外とあっさり解除されて、ほっとしたような物足りないような」と、“川淵節”を交え、安堵の表情を浮かべた
豪腕・川淵氏が進めた改革が実を結んだ。FIBAはNBL、TKbjリーグの2つの国内リーグが存在するなどした日本の状況を問題視し、昨年11月、日本協会に無期限の資格停止処分を課し、リオ五輪の予選に代表チームが出場できない危機に陥った。
そんな中、今年1月に川淵三郎氏をチェアマンとする協会の改革を主導するタスクホースが発足。川淵氏は根深い対立から長年実現できなかった男子国内2リーグを統一に尽力。来年10月に新リーグをスタートさせる道筋をつけた。また、協会の理事、評議員を総辞職させ、体制を刷新。今回のセントラルボードでは、これらの改革が「高い評価をされた」という。
これで晴れて男女の代表チームが間近に迫ったリオ五輪予選に出場できることになった。川淵氏は「ファンのみなさんに最後まで諦めないひたむきなプレーを見せることが原点。いい試合を期待してる」と、ハッパを掛けた。
もちろん日本のバスケ界としてはこれから真価が問われることになる。FIBAからは「2年間、(日本協会の)推移を見守る」とされ、「国内リーグの安定した財政基盤を構築する」ことを求められた。川淵氏は「まだ全部が解決したわけじゃない。次のステップに進めていけたら」と、未来を見据えた。