瀬戸400メドレー連覇 日本勢初の快挙
「水泳世界選手権・最終日」(9日、ロシア・カザニ)
競泳男子400メートル個人メドレーで、瀬戸大也(21)=JSS毛呂山=が4分8秒50で金メダルに輝き、来年のリオデジャネイロ五輪の代表権を獲得した。瀬戸は前回13年大会も同種目を制しており、日本勢で大会史上初の2連覇となった。今大会の日本の金メダルは女子200メートル平泳ぎの渡部香生子(JSS立石)、同200メートルバタフライの星奈津美(ミズノ)と合わせ三つ。
もがき、苦しみ抜いた大会の最後の種目で、ついに頂点に立った。男子400メートル個人メドレーで瀬戸が2連覇。予選を3番手で通過して迎えた決勝は自らを鼓舞し、本領を発揮した。バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形の総合力の高さを見せつけ、「キング・オブ・スイマー」の称号を守った。
金メダルを狙った200メートルバタフライ、200メートル個人メドレーで完敗。前日には冗談交じりながらも「僕のスイッチ、どこにあるんですかね」と漏らし、体中を指さすしぐさを見せていたという。
前回と違って優勝候補として臨んだことに加え、萩野公介(東洋大)不在で背負わざるを得なくなった重圧からか精彩を欠き、まさかのメダルなしで迎えた最終日。「本当にきつい戦いだった。2連覇できると思って自分を信じた。夢である五輪の内定もできて大変うれしい」。瀬戸が最後に意地を見せた。