錦織、復帰戦V 世界ランク4位浮上
「テニス・シティオープン」(9日、ワシントン)
男子シングルス決勝で第2シードの錦織圭(25)=日清食品=は第8シード、ジョン・イスナー(30)=米国=を4-6、6-4、6-4で下し、大会初優勝を果たした。今季ツアー3勝目。通算10勝目を挙げ、優勝賞金34万3千ドル(約4250万円)を獲得した。錦織は10日付世界ランキングでは、5位から自己最高に並ぶ4位に浮上した。
ラストショットは柔らかいタッチのバックボレーだった。錦織が左ふくらはぎを痛めて2回戦を棄権したウィンブルドン選手権以来の復帰戦で5試合を勝ち抜いた。今季3度目のツアー大会制覇に「2、3年前は全く駄目だった時期でもあるので、(夏に)今季3勝目というのはうれしい」と喜びに浸った。
身長208センチのイスナーとは2度目の対戦。4月のマイアミ・オープンでは高速サーブに対応できず、完敗していた。今回はリターンでコースのヤマを張った。
第1セットこそ第10ゲームをブレークされて失ったが、第2セットは第1ゲーム、第3セットは第3ゲームと序盤でブレークに成功した。「第1サーブの読みが当たり、返せた時はポイントが取れた。作戦が当たった」と前回の反省を生かし、狙い通りの展開に持ち込んだ。
昨年はこの大会でベスト8入りしたが、右足親指のけがでその後の大会出場を見合わせて全米オープンに挑んだ。今年はツアーの格付けが高い2大会を挟む。「タフなスケジュールになるが、けがをしないことが大事になる」と気を引き締めた。昨年準優勝した全米へ、まずは最高のスタートを切った。