福島決勝逃す 硬さ出て日本新ならず
「陸上世界選手権・女子100メートル準決勝」(24日、北京)
女子100メートルで11秒21の日本記録保持者、福島千里(27)=北海道ハイテクAC=は準決勝2組で11秒32の7着に終わり、決勝進出はならなかった。
男子やり投げで日本歴代2位の86メートル83の記録を持つ新井涼平(24)=スズキ浜松AC=は、自動的に予選を通過できる83メートル00を上回る84メートル66をマークし、26日の決勝に進んだ。
女子1万メートルは西原加純(ヤマダ電機)が13位、高島由香(デンソー)は20位、小原怜(天満屋)は22位に終わった。男子走り幅跳び予選で初出場の菅井洋平(ミズノ)は7メートル92で落選した。
目標には届かなかった。女子100メートルの福島は11秒32にとどまり、自らが持つ日本記録の更新はならなかった。準決勝の壁を破れず「勝負したいなというところで結果が出なかったので駄目ですね」と苦笑いで語った。
スタートの反応時間は組でトップ。だが、スムーズに加速できず、後半も伸びなかった。追い風0・9メートルと予選より条件は良かったが、タイムは0秒09落とした。「硬さがあった。(スピードに)乗れるところで乗れなかった」と反省した。
2010年に日本記録を出し、11年の世界選手権で200メートルとの2種目で日本勢初の準決勝に進んだ。その後は試行錯誤が続いたが、持ち味である高速ピッチの走りが戻った今季は復調。5年ぶりの記録更新も視野に入っていただけに、悔やまれる結果となった。
ただ、感じていた手応えが消えたわけではない。「これで終わりじゃない。この結果を200メートルにつなげたい」と切り替えた。