バスケ女子、3大会ぶり五輪決めた
「バスケットボール・アジア女子選手権決勝、日本85-50中国」(5日、武漢)
日本は中国に圧勝し、3大会ぶりの五輪出場を決めた。団体球技の日本勢では最初のリオ五輪切符獲得となった。アジア選手権は2大会連続3度目の優勝。日本は第1Qに本川紗奈生(23)=シャンソン化粧品=の活躍で勢いに乗ると、エース渡嘉敷来夢(24)=シアトル・ストーム=も着実に得点を重ねて前半を44-22で終え、その後も攻撃の手を緩めなかった。
暗いトンネルをくぐり抜け、日本が五輪切符をたぐり寄せた。昨秋の世界選手権は1次リーグ敗退。追い打ちをかけるように、昨年11月に国内男子リーグの統合問題で国際連盟から一時、国際試合の出場停止処分を受けた。3大会ぶりの五輪出場を決めた要因は、逆境への反発力だった。
世界選手権では192センチのエース渡嘉敷にばかり頼った試合ぶりが通用せず、3戦全敗で大会を終えた。対策として内海監督は「インサイドのプラスアルファを考えた」という。ことしは「勢い」をテーマにスピードのある選手を多くそろえ、ベテラン大神らを外して世代交代も進めた。
「若手の爆発力が必要」との思惑通り、この予選では本川や篠崎ら20代前半の選手が躍動。米プロリーグのWNBAで経験を積んだ渡嘉敷の成長と相乗効果をもたらし、チームは厚みを増した。
「五輪予選に出られるか分からない状態で不安もあったし、心配もした」(吉田主将)という状況でも、処分解除を信じ、勝負の時に備えてきた。たくましさを増したチームは、大一番で最高の結果を残した。