山口茜4強!リオ五輪でもメダル期待

 「バドミントン・ヨネックス・オープン・ジャパン」(11日、東京体育館)

 女子シングルス準々決勝で、世界ランク10位で13年覇者の山口茜(18)=福井・勝山高=が、12年ロンドン五輪金メダリストの李雪ゼイ(中国)を2-1で撃破し、4強入りを決めた。李には6月の大会でも勝っており、リオデジャネイロ五輪でのメダル獲得へ期待が大きく膨らんできた。世界ランク9位の奧原希望(20)=日本ユニシス=は同18位の三谷美菜津(24)=NTT東日本=を2-1で下し、4強入りした。

 日本のファンの前で、山口が世界トップ選手への仲間入りを強く印象づけた。五輪女王から、4度目の挑戦で初めて勝った6月のインドネシア・オープンに続く大金星。「昨年は(国際大会の)スーパーシリーズを初めて回って、どこまでできるか挑戦したけど、今年は『勝つぞ』と思って臨めるようになった」。18歳の大胆なプレーは、この日も金メダリストを飲み込んだ。

 「勝つには第1ゲームを取るしかない」と多彩な攻撃で相手を動かし、手前に落とすショット、コースへのスマッシュを次々と決め先取。1-1の最終ゲームは緊張感あふれる激しいラリー戦となったが、「最後は粘った方が勝つ」と我慢して打ち合い、勝負所でスマッシュをさく裂させた。敗れた李は「流れをつくれなかった」と言葉少なだった。

 先月の世界選手権を欠場し、出場した高校総体でシングルス3連覇。「賛否両論あったけど、高校生活最後の試合で地元勝山市のために戦いたかった。スッキリした気持ちで臨める」。区切りをつけたスーパー高校生の視線は、完全に世界の頂点に向けられた。

 五輪女王に連勝し、リオ五輪でのメダルへの期待値も急上昇だ。「今後のキャリアを考えても、世界のトップレベルとも戦える自信がついた」。現在世界ランク2番手である五輪代表争いで優位に立つためにも、まずは今大会2年ぶりの優勝を目指す。

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