ジョコビッチ全米制覇 4年ぶり2度目
「テニス・全米オープン」(13日、ニューヨーク)
男子シングルス決勝で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)に勝ち、4年ぶり2度目の優勝を果たした。四大大会通算10度目の制覇はビル・チルデン(米国)に並ぶ歴代7位で、優勝賞金330万ドル(約3億9600万円)を獲得。女子ダブルスはマルチナ・ヒンギス(スイス)サニア・ミルザ(インド)組が初優勝した。
堅強な守備を誇るジョコビッチが、攻撃に磨きをかけたフェデラーから勝利をもぎ取った。今季四大大会の全てで決勝に進み、3大会を制し「2011年に続く3大会優勝は素晴らしい」と胸を張った。
観客の大半がフェデラーびいきだった。ジョコビッチのサーブでは妨げる掛け声が入った。第1セット途中で転倒して右腕を強打し、擦りむくアクシデントも。それでも攻撃的に前へ出てきた相手の強打を拾いながら、頭を越えるロブや横を抜くパッシングショットを決め、少しずつ流れを引き寄せた。
観衆には「偉大な選手を応援するのは当然」と文句を言わなかった。全米を初制覇した11年と比べて「4年前とは違う人間。夫になり、父になり経験を重ねた」と言った。人間的な成長が四大大会10勝目をもたらした。