東京五輪、野球など追加5競技決定
2020年東京五輪の追加種目選定で、大会組織委員会は28日、都内で理事会を開き、野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツのスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技18種目を国際オリンピック委員会(IOC)に提案することを決めた。来年8月にリオデジャネイロで行われるIOC総会で追加種目が正式決定する。野球は08年北京大会以来の復帰に前進。他の4競技は正式に決まれば初の五輪実施となる。
長い五輪の歴史の中でも、史上初となる開催都市による追加種目の選定。検討委員会の御手洗冨士夫座長は「大会に大きな付加価値をもたらすことができる。IOCの基準にも合わせて選んだ。(IOC総会でも)通る可能性は非常に強い」と胸を張った。
当初から“本命”と見られていた野球・ソフトボール、空手は順当に選出された。「野球は日本の国民的スポーツ。ソフトボールは08年北京で全種目の中で最高視聴率を獲得した。空手は日本のスポーツ文化を発信できる」と同座長。ただ、IOCが上限とした選手数500人に合わせるため、野球・ソフトボールの出場国数は08年北京五輪までの8から6に縮小。空手も組手の階級数を男女各3にとどめられた。
スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンはIOCが重視する若年層への人気が決め手となった。「スケートボードは東京の都会のイメージをアピールできる。クライミングはアウトドアスポーツの代表。サーフィンはビーチで音楽を掛けながらする競技で、大会にお祭り的要素を与えてくれる」(同座長)。最終選考に残っていた8競技のうちボウリング、スカッシュ、武術は落選した。
オブザーバーを務めた女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんは「私はマラソンを始めて3年半で金メダルを獲った。まだ東京まで5年ある。まだ競技を始めてない人にもチャンスはある」とエールを送った。