中3池江、女子100バタで日本新
「競泳・W杯東京大会」(28日、辰巳国際水泳場)
女子100メートルバタフライで中学3年の池江璃花子(ルネサンス亀戸)が57秒56の日本新記録で優勝した。女子50メートル自由形では内田美希(東洋大)が24秒95の日本新で2位に入った。男子平泳ぎの小関也朱篤(ミキハウス)と北島康介(日本コカ・コーラ)は50メートル、200メートルとも予選で敗退した。専門外の女子200メートル自由形に出場した渡部香生子(JSS立石)も決勝に進めなかった。
日本新をマークした池江は優勝インタビューで感極まってうれし涙を目に浮かべた。
「前半から突っ込んで最後まで逃げ切ることができた。日本新が中学生のうちに出せるとは思っていなかった」。今夏の世界選手権で個人メドレー2冠のホッスー(ハンガリー)、200メートルバタフライ金の星奈津美(ミズノ)の先輩2人を寄せ付けず、2位に1秒59の大差をつける圧勝でW杯初勝利を飾った。
この種目では前半の50メートル以降に失速するパターンが多かったが、今月10日から23日までグアムで張った合宿で苦手だった長距離の練習を懸命にこなし、持ち前のスピードに持久力も加わった。「合宿の成果で、後半もしっかり上げることができた」と胸を張った。
レースを見守った日本水連の上野強化担当理事は「56秒台でないと五輪でメダルは取れないと思うが、これで56秒台も見えてきた。だいぶメダルに近づいてきた」と、今回の記録を高く評価した。