１３日のラグビー・トップリーグ開幕に向けた記者会見が２日、都内で行われ、Ｗ杯イングランド大会で３勝を挙げる活躍を見せた日本代表選手１２人が出席。昨年の倍にあたる約２００人の取材陣が詰めかける中、ＦＢ五郎丸歩（２９）＝ヤマハ発動機＝は「個人的には３冠（得点王、ベストキッカー賞、ベスト１５）を目指す」と強い意欲をのぞかせた。

　いよいよ開幕するトップリーグでも、やはり主役は五郎丸だ。従来は１６チームの監督、キャプテンが出席するが、今年はＷ杯イヤーということもあり、大野均（東芝）、田中史朗（パナソニック）ら１２人の日本代表選手（うち２人はキャプテン）も特別に登壇。中でも一躍、時の人となった五郎丸への関心の高さは相変わらずだ。

　Ｗ杯から帰国後、連日イベント出演などで多忙が続いた。先月２７日からチームの練習に合流したが、満足なトレーニングはできていない。それでも「毎日楽しいですよ。体は動かしているし、エディー・ジャパンのタフなトレーニングに比べたら全然楽です」と一笑に付した。

　昨季は日本選手権の初優勝は果たしたが、トップリーグは準優勝に終わった。チームとしては優勝が目標。個人では３季ぶりの３冠を狙う。「世界で与えた衝撃を国内で見てもらう機会。Ｗ杯で活躍した海外のスター選手も参戦する。お客さんに満足してもらえるように」とベストパフォーマンスを誓った。

　ワールドラグビー（ＷＲ）が１日にロンドンで開いた年間表彰式では、Ｗ杯イングランド大会のドリームチーム（ベストフィフティーン）に日本から初めて選出された。「４年間ハードワークしてきたことが認められたと思う」とコメント。

　また、ファン投票で選ぶ「Ｗ杯最高の瞬間」の部門でも、日本が南アフリカから歴史的勝利を挙げた試合が受賞し、「素直にうれしいですね。ファン投票というのも価値があると思う。世界から評価されたという流れを、これからも止めずにいきたい」と決意を新たにしていた。