錦織がフェデラーに惜敗「大きな差」
「男子テニス・ATPツアーファイナル」(19日、ロンドン)
年間成績上位8人による今季最終戦で、世界ランク8位の錦織圭(25)=日清食品=は、シングルスの1次リーグA組第3戦で同3位のロジャー・フェデラー(スイス)に5-7、6-4、4-6で敗れ、1勝2敗の同組3位で2年連続の準決勝進出はならなかった。フェデラーは3戦全勝の1位で準決勝へ進出。4連覇を狙う世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は同6位のトマーシュ・ベルディハ(チェコ)をストレートで下し、2勝1敗の2位で4強入りした。
最終セット、錦織は土壇場で流れを手放した。4-5の第10ゲームでミスを重ね、最後は34歳の元世界1位、フェデラーにとどめを刺された。「小さいようで大きな差。彼にはまだ少し余裕があった」と実力差を痛感した。
第1セットを落とし、第2セットは1-4の劣勢から驚異的な踏ん張り。最終セットも1-4と追い込まれて反撃したが「重要な場面で悔やまれるポイントがあった」と唇をかんだ。ブレークポイントは相手の倍の12度あったが、すべてをブレークにつなげたフェデラーに対し、5本しかものにできなかった。
今季は四大大会で全豪、全仏8強が最高。世界8強による最終決戦は昨年に続く4強を逃したが、けがの不安もつきまとった後半戦の不振は払拭(ふっしょく)できた。「モヤモヤしていた中、自分のテニスを取り戻せたのは自信になる」と充実感もある。
今大会で25歳は最年少。「2年連続トップ8で終われるのは非常に価値がある。来年につながるし、収穫の方が大きい」と手応えを口にし、今季の戦いを終えた。