五郎丸ホーム開幕戦で凱旋星
「ラグビー・トップリーグ・ヤマハ発動機43-0豊田自動織機」(21日、ヤマハスタジアム)
7試合が行われ、B組でホーム初戦に挑んだヤマハ発動機は、日本代表FB五郎丸歩(29)が7本中6本のプレースキックを決め、豊田自動織機に43-0で快勝、開幕2連勝とした。A組では3連覇を目指すパナソニックが近鉄に逆転勝ちして、NTTコミュニケーションズとともに2連勝とした。
いまや日本中のヒーローとなった五郎丸が、われらの街に帰ってきた。本拠地・磐田のヤマハスタジアムで行われた待望のホーム開幕戦。1万5000人を収容可能なスタジアムに集まったのは、日本ラグビー協会の予想1万人をやや下回る9051人だったが、それでも凱旋試合を飾った五郎丸は「ヤマハサイドの席は全て埋まっていたので満足です」と笑顔を見せた。
序盤は攻め込みながら決めきれない展開が続いたが、前半15分、CTBシアレのトライで先制。ゴールほぼ正面のコンバージョンを決めた五郎丸は25分、36分のゴールも成功させた。39分には40メートル超のPGもしっかりと決め、決定率100%で前半を折り返す。
後半も攻撃の手を緩めることなくリードを広げた。22分のゴールこそやや左にそれたが、安定感抜群のキックで5ゴール、1PGの13得点で勝利に貢献。昨季、公式戦では一度もなかった完封勝利に「次につながるいい試合」とチームとしての手応えもつかんだ。
試合前から黄色い歓声が飛び交った。おなじみの“五郎丸ポーズ”に合わせてシャッター音も鳴り響いたが、「キックをきっかけに会場に来てくれるのはうれしいので」と、どこまでも紳士的だ。試合後は場内を一周してファンと触れ合った。
ラグビー以外でも表彰式やイベント出席など多忙なスケジュールをこなす毎日だが、「エディージャパン(の厳しい練習)を経験しているので何てことない。コンディションはいいですよ」。ラグビー人気の定着へ、五郎丸がまい進する。