バド・桃田 緊張でミス連発するも8強
「バドミントン・全日本総合選手権」(3日、代々木第2体育館)
各種目の2回戦が行われ、男子シングルスでは、昨年準優勝の桃田賢斗(21)=NTT東日本=が五十嵐優(中大)と対戦し、第1ゲームを先取されたが2-1と逆転勝ちし、準々決勝に進んだ。女子シングルスは昨年覇者の山口茜(18)=福井・勝山高=が漆崎真子(山陰合同銀行)を下し8強入り。11年覇者の奥原希望(20)=日本ユニシス=も8強入りを決めた。
ガチガチに緊張し、体が震えた。世界選手権で日本男子初の銅メダルを獲得し、五輪レースでも先頭を走る桃田が「国内大会で、こんな所で負けられない」と自らにプレッシャーをかけ、序盤からミスを連発した。
第1ゲームを落とし第2ゲームも12-12。「泣きそうでした」と表情をこわばらせたが、相手のサーブミスで開き直った。中盤以降は得意のジャンピングスマッシュがコースに決まり、最終ゲームは10連続得点するなど本来の強さで圧倒した。
迎え撃つ側の苦しみを味わった。「自分が世界で戦えるようになり、最近は相手がリラックスして向かってくる」。勝って当たり前という重圧。その中で勝ち切れたことに胸をなで下ろした。
大会に合わせて髪型も整えてきた21歳は「心はブレブレだったけど、髪は最後まで固まってくれた」と笑顔も戻った。「注目される中でかっこよく勝ちたかったけど、次からはがむしゃらに勝ちにいきたい」。真のエースに向けて、階段を一歩一歩駆け上がる。