「トップリーグ・コカ・コーラ－ヤマハ発動機」（６日、うまかな・よかなスタジアム）

　ラグビー・トップリーグのヤマハ発動機は熊本市のうまかな・よかなスタジアム（うまスタ）で６日にコカ・コーラと戦う。３日は静岡県磐田市の大久保グラウンドで練習。福岡市出身の日本代表ＦＢ五郎丸歩（２９）はＷ杯イングランド大会後、初の九州凱旋。コカ・コーラのフッカーの兄・亮（３１）との五郎丸兄弟対決に燃えている。

　五郎丸にとって、コカ・コーラ戦には特別な思い入れがある。次兄の亮と最後の対戦になるかもしれないからだ。

　五郎丸は４きょうだいの３番目。一番下の妹を除く３兄弟は、地元・福岡市のラグビースクールで一緒に競技を始めた。当時、五郎丸は３歳。長兄はラグビーから離れたが、一学年上の亮とは佐賀工まで一緒にプレーした。亮は関東学院大、五郎丸は早大と、ともに関東の大学に進み、卒業後も同じくトップリーグを舞台にした。

　「ずっと兄の背中を追ってきた。自分がここまで来ることができたのも一番近い目標だった兄のおかげ。兄が『引退間近』と自分で言っていたので、最後の対決になるかもしれない」

　前節の静岡・エコパスタジアム（約５万人収容）に続き、今節のうまスタ（約３万２０００人収容）も２０１９年ラグビーＷ杯の会場に決まっている。熊本県協会によると、すでに前売り券は約２万枚が出ているといい、今季リーグ最高の観客数を見込んでいる。

　「親戚は福岡に多い。熊本は近いから見に来てくれるでしょうね」。親戚が集まる６日のうまスタは、日本一「五郎丸さん」の密度が高い場所になりそうだ。「兄との直接的なコンタクトが起きればいい」。勝利に導くプレーの中で、兄弟マッチアップ実現を楽しみにしている。