沙羅、充実の内容で開幕戦V 

 「ノルディック・W杯ジャンプ女子個人」(4日、リレハンメル)

 個人第1戦(HS100メートル、K点90メートル)が行われ、2季ぶり3度目の個人総合優勝を狙う高梨沙羅(19)=クラレ=が95・5メートル、97・5メートルの合計251・7点で制し、通算31勝目を挙げた。高梨は2回ともトップの得点をマークする快勝で、昨季からの連勝を5に伸ばした。

 2位と1・3点差で迎えた勝負の飛躍。1回目トップの高梨は力強く飛び出すと、不利な追い風の中でも2回目で最長の97・5メートルまで伸ばした。開幕戦を勝利で飾り、珍しく大きなガッツポーズも出た。「スタートは大事。モチベーションも上げていける」と満足感に浸った。

 1回目は「(飛び出しで)力が伝わり切れていない感覚があった」といまひとつながらK点を5・5メートル越えた。2回目はタイミングもしっかり合い「今、自分のできることをしっかりぶつけられた」と言うほど納得のジャンプ。充実の内容で会心のスタートを切り、試合後は穏やかな笑みが絶えなかった。

 昨季はブーツとスキーをつなぐ金具を途中で変更した影響で、以前とは違う場所に体の張りが出るなど、不振に陥った時期もあった。終盤は4連勝と持ち直したが、総合3連覇に届かなかった。

 過去に個人の開幕戦を制したシーズンは総合優勝も手にしている。いいシーズンになりそうだと水を向けられると「そうだといいな」とほほ笑んだ。

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