バドミントンの世界連盟スーパーシリーズ（ＳＳ）ファイナルのシングルスで日本勢史上初の優勝を果たした男子の桃田賢斗（２１）＝ＮＴＴ東日本＝と女子の奥原希望（２０）＝日本ユニシス＝が１４日、開催地のアラブ首長国連邦から成田空港に帰国した。

　初出場で初優勝の快挙を成し遂げた奥原は「結果も内容も充実した大会だった。１球１球に全力を出せた」と笑顔がはじけた。

　ともに１２年世界ジュニア選手権で優勝した同学年の桃田と再び快挙達成。１３、１４年に両膝を手術し、今年初めて年間通して国際大会を転戦。「アベック優勝と言われるけど、桃田選手はいつも先にいる」と、男子エースに刺激を受けた。

　前週の全日本総合選手権で４年ぶりに女王に返り咲き、ＳＳファイナルでは勢いそのままに全５試合でストレート勝ち。世界ランク１位のマリン（スペイン）にも２連勝し、「日本のエースの肩書を背負って、負けられない覚悟が強くなった」と胸を張った。

　来夏に向けても視界が一気に開けた。「リオ五輪でのメダルという目標は変わらないけど、世界一になったことで勝負強さが身についたと思う」。今後はライバル勢の厳しいマークに遭うことになるが、「ワクワクしている。五輪まで戦いながらレベルアップしていきたい」と決意を新たにした。