沙保里ぜんそく発症…五輪4連覇暗雲?

 女子レスリングで世界大会16連覇中の吉田沙保里(33)=ALSOK=が「ぜんそく」と診断されていたことが16日、分かった。都内で行われた全日本選手権(21~23日、代々木第二体育館)の記者発表会見で、日本連盟の栄和人強化本部長(55)が明らかにした。

 栄氏によると、9月の世界選手権前から練習中にせきが止まらなくなることがあり、「走っても練習でも呼吸が上がる」と、今月10日に病院に行ったところ判明したという。ただ練習は休んでおらず「病院に行って、薬を吸引したら楽になったらしい」とし、深刻な状況ではない様子。

 今夏の世界選手権では53キロ級で優勝し、出場した時点で16年リオデジャネイロ五輪代表が決まる全日本選手権では階級を上げて55キロ級に出場予定。通算13回目の優勝が懸かるが、栄氏は「病院に行かず試合に出ていたら大変なことになっていたかもしれない。まだ完璧ではないので心配」と不安を口にした。

 18日には栄氏を伴い、再び病院に行く予定だが、症状が長引けば、女子では前人未到の五輪4連覇にも暗雲が漂う。

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