ハメット氏エディー流継承で世界と戦う
ラグビーの世界最高峰リーグ、スーパーラグビー(SR)に来年から参戦する日本チーム「サンウルブズ」を運営するジャパンエスアール(JSR)は21日、都内でチーム発表会見を行った。ヘッドコーチには元ニュージーランド代表のマーク・ハメット氏(43)が就任。フッカー堀江翔太(パナソニック)、LO大野均(東芝)らW杯イングランド大会の日本代表10人を含む34人のメンバーも発表された。
“エディー・イズム”を継承し、いずれは世界と互角に戦っていきたい。サンウルブズの初代HCとなったハメット氏は「非常に光栄、大きな責任を感じています」とあいさつした。「1年目はチームの礎を築くこと」と抱負を語った。
期待感が膨らむと同時に、不安要素も抱えている。五郎丸(ヤマハ発動機)、リーチ(東芝)らW杯日本代表の主力はメンバーにおらず、日本代表も10人にとどまった。来年1月の国内シーズン終了まで本格的な活動もできない。また、ハメットHC自身はメンバー選考に関わっていないので「まずは選手を知ること」と、ほぼ“ぶっつけ”でゼロからのスタートとなる。
それでも、日本ラグビー協会の矢部副会長は新HCの手腕に大きな期待を寄せる。「(SRの)ハリケーンズのHCだったときも最初はあらゆる面で苦しかったが、立ち直らせた。そういう実績は大切」と声を大にした。
さらに、エディー・ジョーンズ前日本代表HCのスタイルの継承についても「彼は私にははっきり言った。ハードトレーニングときめ細かいラグビー。そういうものは継承したいと」と明かした。
1年目は苦しい戦いが続くことは必至だが、その中で指導力を発揮し、エディー・イズムの継承でどこまで礎を高めていけるか。注目の初戦は来年2月27日、秩父宮で行われるライオンズ戦だ。