公務員ランナーの川内優輝（２８）＝埼玉県庁＝が２８日、来年のリオデジャネイロ五輪マラソン代表選考会に再度出場する意向を明かした。川内は今月６日の福岡国際マラソンでは左足を痛めた影響もあり、五輪代表選考対象外の日本人４位（全体８位）に終わっていた。

　この日は、大みそかにドイツ・トリアーで行われる８キロロードレースに出場するために羽田空港から出発。「オリンピック選考が厳しいのは分かっているので、招待ではなく一般参加で選考会に出ようと思っている」と残る五輪選考会への出場を明言した。大会名こそ挙げなかったが、２月２８日の東京マラソン前週に青梅マラソン（３０キロ）に出場することを考えれば、３月６日のびわ湖毎日マラソンがその舞台になることは濃厚だ。

　突き動かすのは福岡の不完全燃焼感だ。「ただただ、あまりにも悔しい。福岡で出すはずだった実力を発揮できればどういう結果でも次のロンドン世界選手権（２０１７年夏）へ頑張れる。単純に出し切って五輪選考を終わりたい」。日本陸連が定める２時間６分３０秒を切らなければ選考されないのは百も承知。自分自身を納得させるため、１６年も川内の挑戦は終わらない。