鈴木亜由子が激走!愛知が大逆転初V
「全国都道府県対抗女子駅伝」(17日、京都市西京極陸上競技場発着=9区間、42・195キロ)
愛知が2時間16分2秒で初優勝を果たした。トップと1分37秒差の4位でたすきを受けたアンカーの鈴木亜由子(24)=日本郵政グループ=が区間2位の力走で大逆転。ことし初のレースで、好スタートを切った鈴木はトラックでリオデジャネイロ五輪代表を目指す。
苦しさでゆがんでいた表情がゴールテープを前に笑顔に変わった。「ビックリです。みんなの思いが1つになった」。鈴木亜が名大卒業まで過ごした故郷を頂点に導いた。
レース前、優勝するための条件はタスキを受けた時点で30秒差以内と踏んでいた。それが実際は3倍以上の差。スタートした時点では「厳しいと思った」。だが、「前を追うだけ」と必死に腕を振り、中間地点でトップの京都と53秒差にまで猛追。7キロを過ぎて3位の群馬、2位の兵庫を相次いでかわすと、8・3キロ地点で京都に追いつき、一気に抜き去った。
昨夏の世界選手権5000メートルで決勝に進み、9位に食い込むなど飛躍。昨年末に左足の付け根を痛めた影響で、年末年始はほとんど走っていなかったが、「スタートしてすぐ、動きがいいと思った。痛みはなかった」と胸を張った。
今年最初のレースで結果を出し、五輪イヤーに弾みを付けた。「勢いが付いた。日本選手権で勝って五輪の代表権をつかみたい。世界選手権で入賞できなかったのでチャレンジしたい」。世界に挑む1年を颯爽と駆けだした。