沙羅4連勝 悪条件に負けず今季5勝!

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子」(22日、山形)

 高梨沙羅(19)=クラレ=が最長不倒の106メートルを飛び、143・4点で4連勝し、今季5勝目、通算35勝目を挙げた。競技は強風のため1回目終了で打ち切りとなった。2位には昨季個人総合優勝のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が94・5メートルの127・2点で続き、伊藤有希(土屋ホーム)は7位だった。

 強風が収まらず、スタート位置を外れること3度。度重なる仕切り直しを経て助走に入った高梨は向かい風を捉えて106メートルのHSに着地した。悪条件に負けず、連勝を4に伸ばし「いかに集中力を保っていられるかが勝負だと思った。やるべきことはできた」と充実感に浸った。

 試技が中止され、競技が始まっても幾度も中断を挟んだ。体が冷える難しい展開だったが「いいイメージを頭の中でめぐらせた」と集中力を切らさなかった。ほぼミスのない飛躍で目標に掲げていたジャンプ台記録をつくり「まさか現実になるとは。本当にうれしい」と喜んだ。

 昨季の蔵王では7位に終わり、W杯個人戦で28試合ぶりに表彰台を逃した。悪天候で自分を制御できなかったのが敗因だっただけに「うまく切り替えられたことは大きな進歩。少し成長した」と胸を張った。

 ランディングバーンが改修され、難易度が上がったジャンプ台もあっさりと攻略。「今後の競技人生に自信の持てる試合」と言うほど、手応えたっぷりの会心の勝利だった。

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