錦織がツォンガに圧倒リベンジ!
「テニス・全豪オープン」(24日、メルボルン)
男子シングルス4回戦で世界ランク7位の第7シード、錦織圭(26)=日清食品=は、同10位で第9シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)に6-4、6-2、6-4で勝ち、2年連続3度目のベスト8進出を果たした。女子の杉山愛を抜き、日本勢単独最多の全豪20勝目。四大大会の8強入りは昨年の全仏に続いて5度目で、佐藤次郎の日本男子最多6度に迫った。準々決勝では全豪の日本男子として佐藤次郎以来、84年ぶりとなる準決勝進出を懸けて、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑戦する。
「戦い切った、みたいな気持ちがそこまでない」と拍子抜けするほどの快勝だった。錦織は四大大会で過去2度の対戦ともフルセットを戦ったツォンガをストレートで退けた。相手のバック側への攻めを軸にねじ伏せ「戦術がはまった。全てがうまくいった」と誇らしげに言った。
08年の全豪で準優勝したツォンガは、強力なサーブとフォアが持ち味だ。錦織としては相手の苦手なバックハンドにボールを集めるのが定石。だが昨年の全仏は攻め急いでリズムを失い、フルセットの末に敗れた。今回は「忍耐強くやれた」と教訓を生かした。
「出だしからすごく良かったので、自信を持って打っていった」と第1セットから全開だった。1-1の第3ゲームではバックハンドのクロスやフォアのストレートを、相手のバック側の深い位置へ放って優位に立ち、ブレークへの流れをつくった。その後も鋭いリターンを放つなどして追い詰め、主導権を渡さなかった。
今大会4試合で1セットしか落とさない充実ぶり。いい形で初の4強入りを懸けた戦いを迎える。相手は王者ジョコビッチだ。「挑戦者なので思い切ってできる。自分のテニスを貫けるようにしたい」と気合を入れた。