萩野、瀬戸とのライバル対決制しV
「競泳・東京都選手権」(30日、辰巳国際水泳場)
男子400メートル個人メドレーはロンドン五輪銅メダルの萩野公介(21)=東洋大=が4分11秒38で制し、世界選手権2連覇の瀬戸大也(21)=JSS毛呂山=は4分12秒98で2位だった。
萩野の視界から、隣の影が消えることはなかった。リオデジャネイロ五輪で、金メダルを争う瀬戸とのライバル対決が7カ月ぶりに実現。「意識はしてなかったけど、泳いでいたらずっと一緒だった」。バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎをタッチの差で競り合い、最後の自由形で振り切った。
自身は昨年6月に右肘を骨折し、リハビリを経て11月に復帰。瀬戸も昨年9月に両かかとを手術し、今月復帰したばかりだ。「2人で泳げる喜びをかみしめた。ゴール後に大也が『楽しかったね』と言ってくれて」。笑顔で言葉を交わし、宿敵の健在を確かめ合った。
既にリオ切符を得ている瀬戸を追って、萩野は4月の日本選手権で五輪代表権獲得を目指す。故障中から取り組んでいるトレーニングも実を結びつつあり、「平井先生から『泳ぎのスケールが大きくなった』と言ってもらえた。苦手を克服しつつ得意な泳ぎを伸ばしたい」。完全復活へのステップを着実に踏んでいく。